cruyff in the bedroom ‐‐Review‐‐

1999年より活動するジャパニーズ・キング・オブ・シューゲイザーバンド。長らく日本のシューゲイザーの第一人者といった形で君臨し、世界規模で活動を続けている。現在までに4枚のアルバムをリリース。


ukiyogunjou

ukiyogunjou(2010)

  ジャパニーズ・キング・オブ・シューゲイザーと評されるcruyff in the bedroomの2年ぶりとなる4thフルアルバム。どこを切り取ってもシューゲイザーの香ばしい薫りが漂う作品であり、まるで脇目も振らずにそのジャンルに集中・特化しまくっている所に強い意志を感じさせる。

 心地よく甘美なメロディ、穏やかで柔らかいヴォーカルが温もりを与え、全ての夢を乗せて洪水のように押し寄せる轟音ギターに身も心も包まれた時の昂揚感といったらたまらない。王道中の王道のシューゲイザー・サウンド、その徹底追及の果ての結晶が彼等の存在だろう。美しく鳴らされるアルペジオは瑞々しいし、ライドのような焦燥感の滲む荒々しい疾走感を伴っているところも良い。轟音フィード・バックの存在感も当然、抜群だ。マイブラやライドといった創初期のシューゲのプロトタイプをしっかりと踏襲している。しかしながら、それ以上に感じるのはポップでドリーミーな空間の編み方の巧さ。メロディは恐ろしいぐらいに甘くてびっくりするし、日本詩で儚く歌い上げている所もやけに耳に馴染む。情感の豊かさやイマジネーションを広げるのはこのような繊細な美意識の突き詰めがあってこそであり、日本人らしい和の情緒を大切にしていることからも伺えるはず。4つ打ちや電子音、ストリングスといった装飾で、曲調に幅を持たせていることも興味深い。日本のシューゲイザー界を長きにわたって引っ張ってきたことは伊達ではない作品であり、見事なまでの多幸感と夢見心地を味わえるシューゲイザーとして初心者にもオススメしたい好盤だ。

 なお、某所での先着購入者には本作の全曲をRemixしたCDが特典としてついてくる。こちらがまたテクノ・アレンジからエレクトロニカ風の佇まいまで様変わりした曲が並んでいて、おもしろい。

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