【アルバム紹介】Have A Nice Life、コネチカットからの劇薬

 アメリカ・コネチカット州を拠点に活動する2人組。Dan BarrettとTim Macugaによって2000年に結成されました。My Bloody Valentine、Joy Division、New Order、Earth、Sunn O)))、Xasthur、Nine Inch Nails、Swansを影響にあげダークかつエクスペリメンタルなサウンドを志向。現在までに3枚のフルアルバムをリリース。

 本記事は2ndアルバム『The Unnatural World』について書いています。

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Deathconsciousness(2009)

 1stアルバム

The Unnatural World(2014)

 2ndフルアルバム。Flenser Recordsからリリース。いわゆるポストパンクやダーク・シューゲイズといった言葉が当てはまる感じの音楽性。Joy Division精神で冷徹かつダークに駆け抜ける#2「Defenestration Song」や#6「Unholy Life」は象徴的です。

 低体温で無感情/無表情。さらにはアンビエント、インダストリアル、ドローン、ドゥーム、ブラックメタルといった要素を持ちこんで、暗黒のアヴァンギャルド作品に仕上げています。ミステリアスな雰囲気を紡ぐ#1「Guggenheim Wax Museum」、精神衛生上よろしくない密教ドローン#4「Music Will Untune The Sky」、ドゥームゲイズなる形容されている事が頷ける#5「Cropsey」等を揃えて、知的でありつつも狂った世界を丹念に表現。

 作品を通して統制の取れた感じにまとめ上げている辺りのクセモノぶり。有機的なドローンに死者を送り出すようなコーラスが被さってくるラスト#8「Emptiness Will Eat The Witch」も頭おかしい。ユニット名の”Have A Nice Life”を一体どこに見出せばいいのかと思うぐらいのコネチカットからの劇薬。

Sea of Worry(2019)

 3rdアルバム。

お読みいただきありがとうございました!
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