Have A Nice Life ‐‐Review‐‐

アメリカ・コネチカット州を拠点に活動する2人組。ポストパンクを中心にした音響ながらドゥームゲイズなどとも形容されるアヴァンギャルドな音楽性で、注目を集めている。


The Unnatural World

The Unnatural World(2014)

 アメリカ・コネチカット州を拠点に活動する2人組の6年ぶりの2ndフルアルバム。Panopticon、Vaura、Bosse-de-Nage等の先鋭ブラックメタルを多く輩出する、Flenser Recordsからリリースされている。

 といっても、このユニットが前述のバンド名と並び立つような音楽性かといえば、そうではない。いわゆるポストパンクやダーク・シューゲイズといった言葉が当てはまる感じだろうか。Joy Division精神で冷徹かつダークに駆け抜ける#2「Defenestration Song」や#6「Unholy Life」は、その象徴だろう。低体温で無感情/無表情。さらにはアンビエント、インダストリアル、ドローン、ドゥーム、ブラックメタルといった要素を持ちこんで、暗黒のアヴァンギャルド作品に仕上げている。ノイジーなギター・リフと霞がかったかのような歌を中心にミステリアスな雰囲気を紡ぐ#1「Guggenheim Wax Museum」、精神衛生上よろしくない密教ドローン#4「Music Will Untune The Sky」、ドゥームゲイズなる形容されている事が頷ける#5「Cropsey」等を揃えて、知的でありつつも狂った世界が丹念に表現されているように思う。

 それも作品を通して統制の取れた感じにまとめ上げている辺り、なかなかのクセモノぶり。有機的なドローンに死者を送り出すようなコーラスが被さってくるラスト#8「Emptiness Will Eat The Witch」も頭おかしい。ユニット名の”Have A Nice Life”を一体どこに見出せばいいのかと思うぐらいだが、聴けばじわじわと侵食されて抜け出せなくなる人もいるだろう。コネチカットからの劇薬。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGrumble Monsterをフォローしよう!