Ides Of Gemini ‐‐Review‐‐

Black Math HorsemanのメンバーであるSera Timms嬢を中心とした、”ドリーム・ドゥーム・トリオ”。


Constantinople

Constantinople(2012)

   Black Math HorsemanのメンバーであるSera Timms嬢を中心とした3人組の1stフルアルバム。リリースはNeurosisのNeurotから。というわけで一筋縄ではいきませぬ。

 基盤となっているのは、このレーベルらしい重厚なサウンドで、ドゥーミーなリフがゆったりとしたリズムと共に刻まれていく。トリオ編成の割には予想以上の重みがあり、また気だるくもある。そこにはまるで絶望に似た闇が広がり、所々ではサイケデリックな触感や昼ドラのようなドロドロとした負の土石流で慄かせながら、妖しさを助長。太陽の光が届きそうもない暗さが作品に通底している。しかしながら、この重みと暗さと対峙するような神々しさを放つ女性ヴォーカルが、もうひとつの核となっており、作品に深い陰影と独特の情緒を寄与していく。光と影、その両極へと導くことのできるこの歌声の機能性は高い。そしてその歌声は甘い毒へと変わったりもする。

 個人的な印象で言えば、4ADとドゥームが接近して見せる白昼夢のようでもあり、重厚なサウンドの中でPortisheadからJulianna Barwickまでが浮かび上がってくるような感じすら受ける。これがメディアでは”ドリーム・ドゥーム”なる形容をされているようで(”ドゥーム・ポップ”なる表現も拝見したが)、呪術的でもあるし、五感にズッシリとも来るが、不思議な恍惚に包まれる点は癖になる人も多いはず。ドゥーム・フォークと呼ばれるチェルシー・ウルフと共通項も見いだせるが、また違った感触で聴き手をディープな世界へと誘ってくれる。

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