JK Flesh ‐‐Review‐‐

Godflesh~Jesu~Final~Greymachineなどなどの多くのプロジェクトを中心にして、常に尖鋭的な音楽を探究し続ける孤高の天才Justin K Broadrickの新プロジェクト。


POSTHUMAN (ポストヒューマン +ボーナス・ディスク)

Posthuman(2012)

   Jesuが奏でる昇天の世界から、正反対ともいえる奈落に沈めるかのごとし驚異的な作品だ。孤高の天才、ジャスティン・K・ブロードリックの新プロジェクトは、”Flesh”という名義が語るようにかつてのGodfleshを髣髴とさせるような苛烈なエネルギーが詰まっている。

 無慈悲なヘヴィ・ギターと冷徹なマシーン・ビート、怒号のような叫びが炸裂する激重音楽。このようにインダストリアルの手法を用いているが、ダビーな音響アプローチやダブステップ風のビートも取り入れながら揺さぶりをかけていく。それでも感情を殺しにかかる苛烈なギター・リフの応酬は凄まじい。Godfleshもそうだが、近年で言うと2009年にアーロン・ターナーとタッグを組んで非情なまでにノイジーなサウンドを構築したGreymachineに近い印象を受ける人もいると思う。特に冒頭の2曲の激烈さは、Godfleshの『Streetcleaner』が頭をよぎるほど。

 しかし、このJK Fleshではそこからさらに現代に隆盛を極めているダブステップ等とも呼応しながら、激重の暗黒ダンス・ミュージックを造形するに至っている。後半の楽曲(個人的に#6~ラストの#9にかけて)ではよりリズムを意識した作りで、地を這う迫力のビートに突きあげられてしまう。ビル・ラズウェルとコンビを組むBlood Of Heroesにも近い感性を持つが、ダンス方面の昂揚感や快楽は抑え気味。もっとインダストリアルな感性で武装し、重みと扇情性で勝負しているのがポイントといえそう。単なる過去の焼き増しでは終わらぬ才人の証明である本作。インダストリアルから現代のベース・ミュージックのファンまでに刺さる要素が収められているといえるだろう。

 国内盤には、完全未発表曲を含む、本編のダブ・ヴァージョン等を収録した5曲入り約32分のボーナスディスクが付属。こちらも強力といわざるをえない内容である(特にPunchdrunkのダブ・バージョンが激重とビートに異様な拍車をかけてて中毒性高し)。

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