【アルバム紹介】SCREW、紫に染めるV系ヘヴィロック

 2006年から2016年まで活動したヴィジュアル系ロックバンド4人組(5人組の方が長い)。PS COMPANYに所属してインディーズで活動後、2012年に徳間JAPANからメジャーデビュー。2016年に解散。

 本記事はメジャー進出後のアルバム『SCREW』『PSYCHO MONSTERS』の2作品について書いています。

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アルバム紹介

SCREW(2013)

 メジャー1stフルアルバム。全11曲約42分収録。重厚なサウンドを前面に押し出しつつ、V系らしいナルシスティックな歌唱が乗る#1「微笑みを亡くした愛と自由」からスタートする本作。

 これまたわかりやすく昨今のヴィジュアル系ヘヴィロックに連なるバンドであることを示しています。DIR EN GREYやthe GazettEらの影響をはっきりと感じさせ、#2「Red Thread」でもアグレッシヴな勢いを加速。

 後半の楽曲でもV系ラウド/ヘヴィロックを凝縮。HR/HMよりの素養を見せるテクニカルなツイン・ギター、スラップ等を交えたベースがバンドの基盤を支えています。

 その上でメロディや歌メロに気をつかいながら組み立てられている楽曲は多く、予想以上にキャッチーという印象が強い。

 メジャー・デビューを飾ったシングル#4「XANADU」はその最たるもので、正統派ヴィジュアル系の旨味があります。ミドルバラード#11「Teardrop」で締めくくるベタさもあり、90年代っぽい雰囲気も感じるところです。

 バンドの個性は先輩たちと比べると今一歩という印象もありますが、表現の幅が広がると化けそうな予感あり。

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PSYCHO MONSTERS(2014)

 メジャー2ndフルアルバム。全13曲約45分収録。アルバム発表直後にiPhone6が発売され、ベーシストのルイ氏が購入後5分で画面を割ってしまったことで”日本最速でiPhone画面を割った人“として当時話題になりました。

 前作でも重心の低いラウドロックを轟かせていましたが、本作ではピコリーモ要素を味方につけ、エレクトロの配合を行ったことでわかりやすい快楽性を得ることとなりました。

 一段と引き締まったサウンドは瞬発力と攻撃性を高め、メロディアスも丁寧にブレンド。#3「SPIRAL OF MISTRUST」はまさにそれらしい仕上がりで、疾走ラウド・チューン#4「BURST FROM」ではジャジーなパートを入れる遊び心も。

 #7「オブセッション」のような和の情緒にあふれたSEも導入。もろにマリリン・マンソン的な#8「evil passions」といった曲もありますが、バンドとしての土台をちゃんとした上で曲調の広がりを見せています。

 P缶出身らしいチャラさと香ばしさを育てたうえでのメジャー仕様。#6「mellow」のような歌ものから#11「絶望の讃美歌」のピコリーモ昂揚MAXソングまで聴きどころを備えています。

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