Sleepytime Trio ‐‐Review‐‐

1994年にMaximillian Colbyのサイドプロジェクトとして始動し、翌年から活動が本格化した激情系ポストハードコア・バンド。DISCHORD系列に連なる不穏でヒリヒリとした音色、変則的な曲展開を武器に多くの人々に衝撃を与えた存在だ。1998年に活動を休止するも、2007年12月に活動を再開。2014年7月にはついに日本の地を踏む事になっている。ちなみに3人組でなく、4人組である。


Memory Minus

Memory Minus(2002)

 これまでリリースされたスタジオ音源とドイツでのライヴ音源をまとめて、全19曲を収録した完全ディスコグラフィー盤である。2002年にLOVITTからリリースされている。しかし、ジャケットのふざけた感じとは裏腹に本作品の持つ熱量が半端ない。音楽的にはDISCHORDから独自の地位を確立していたHooverに近い感触があり、またPitchoforkやDrive Like Jehuのような鋭さと瞬発力も備えている印象で、不穏な緊張感の中を情熱を迸らせた激しいサウンドが轟いている。変拍子混じりの捻った展開を基に、剃刀のようなソリッドなリフがうねりをあげ、内に溜めた感情を全て吐き出すような絶叫が続く。90年代中期ポストハードコアの素養を、よりカオティックな方面に突き詰めたような印象は強く、ほぼノンストップの勢いで1~3分台のショート・チューンを矢継ぎ早に繰り出していく。その嵐のような時間が実に熱いのだ。もちろんミドルテンポの楽曲もあるが、それが緊張感と興奮をより高めており、刹那を圧倒的なテンションで駆け抜ける時の昂揚感を増幅。さらに終盤を飾る5曲のライヴ音源は、混沌と熱狂に満ちたライヴ会場の様子が眼に浮かぶほどだ。そんな強烈なインパクトを誇る完全無欠のディスコグラフィー盤。

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