2009/11/06 LIGHTNING BOLT @ 名古屋CLUB ROCK’N’ROLL

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先月発売された5枚目のアルバム「アースリー・デライツ」を聴き、これは!な衝動に駆られたため(&チケットの値段が手頃だったため)に爆音ノイズ・ジャンキー・デュオのライトニング・ボルトの来日公演にいってきた。

今回の来日公演は実に5年ぶりだそうで。3年前の来日が中止になったことが起因しているのか、10日連続で日本を津々浦々まわる無鉄砲ツアーとなっている。各地の対バンも隙をついた人材が脇を固めたなかなかにおもしろいものといえそう。

本日の名古屋では、LIGHTNING BOLTと比較しても劣らない小汚い爆音をぶちかますBLACK GANIONが先陣。っが、この日は仕事のトラブルによって開演時間から1時間強遅れて到着してしまったので、全く見られず。既に3,4回見ている(OMとかTORCHEとかのライブ等)とはいえ、ちょっと残念だった。知り合いの人に聴いたら意外にも長くやってたらしい。

そんな自分は、20時40分ほどに会場に到着。着いた時は見事に転換中。なんとかライトニング・ボルトには間に合ったらしい。そのままフロア中央に移動しようと思ったら、フロアーにドラムを始めとしてセットが組まれているから、驚き。

いや、事前にステージでライブせずにフロアで爆音を撒き散らすというのはネットで目にしていたけど、実際目の当たりにするとちょっとびびってしまった。と同時に期待感がドッと増した。

20時50分手前にライブはスタート。何の曲から始まったかはわからないけど(最新作しか聴いていないので)、小汚いノイズを空間に散らし、想像以上の爆音が耳を襲う幕開け。メンバーはサポートなど無しで、本当にベース・ドラムの2人のみ。

ベースはかなりの重量感を出してボトムを支えつつも、存在しないギターを代弁すべくリフを奏でながら、曲に色を与えている。ただ、演奏しているときは特に大きなアクションを起こすわけでもなく、終始堅実だった印象。そんな中、やはり眼を奪われるのは右側でマスクをつけてドラム叩いていた変態さん。キチガイじみたドラムさばきで隙間という隙間を埋めまくっていた。

セットは至ってシンプルながらありえんほどの手数で圧倒、圧倒、圧倒の千手観音ドラム。Hellaのザック・ヒルを思わせるぐらい(Hellaのライブは見たことないけど)の超絶な手さばきでは本当に噂以上だった。しかもドラムセットなんて見ずに感性の赴くままに恍惚としながら叩いているのも印象に残っている。また、朴訥とした歌(というかほぼ呪文)を担当しているのもドラマーで、こりゃあもう人の領域じゃないなという感想まで持ってしまった。

終始、転調に次ぐ転調でノリにくさはあったが、地の底からわき上がってくるような凄まじい爆音が飛び交う凄まじい内容には悶絶。時にはドゥーム寄りの濁り感も聴けてハッとしたり、ドライヴ感バッチリの畳み掛けで興奮を誘ったり、ファズ攻撃が繰り広げられたりと、予想以上に音の変相が激しくて楽しめた。

観客も最初の曲だけは大人しめに様子を伺ってたけど、2曲目に最新作の1曲目「Sound Guardians 」が始まって以降は、アンコール含めて騒ぎっぱなし。複雑なサウンドでありながら縦にも横にも揺れまくって盛り上がる会場は、ライトニングボルト同様に非常に熱かった。ちなみに、ドラムのすぐ近くで見てた俺は久々にモッシュに巻き込まれてしまった・・・(苦笑)

そんなこんなで熱烈なアンコールも含めて1時間ぐらいでライトニングボルトの宴は終了。終わってからは数人の観客と握手したり、抱き合ったりしながら楽屋まで戻っていくという微笑ましい風景が目に付いた。個人的にもライトニングボルトだけでもしっかり見れたので、この日は満足の内容。

地から天に向かって昇るかのような稲妻の衝撃、予想を超えた爆音の洗礼は非常に気持ちよいものだった。

お読みいただきありがとうございました!
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