一連の過去アルバム・シリーズの終わりが見えてきましたが、今回は第6弾となる2ndアルバム『MACABRE』をフィーチャしたツアーです。『GAUZE』、『鬼葬』と同様に、僕がお若い学生時代にリリースされた作品という事もあって、当時に生で体感はしていません。
ツアードキュメントDVDでどんなライヴかは観てはいましたが、17年の時を経て再生される『MACABRE』は果たして・・・。っっていうかその前に薫先生のド金髪ぶりが印象に残りすぎてですね、はい。
ライヴは「Deity」から核となる「MACABRE -揚羽ノ羽ノ夢ハ蛹-」でいきなり中枢へと誘います。紗幕を使った映像演出(4年前のツアーで演奏された時もこのような感じだった)、弦楽器隊をそれぞれフィーチャーする場面を挟み、京さんがマントを用いながら蛹からの羽化を表現したりしながら、10分をかけて妖しく美しく大成するその世界観。しかし、旧versionと新Versionはどういう基準で演奏するのを決めるのでしょうか。mode of Marrowの時は、「業」や秒「」深が旧Versionで演奏されてましたし、気になるところ。
ストリングスの音色ともに儚い一瞬を歌い上げる「蛍火」、チベット弾圧の映像を取り上げることで現実の残酷さをより強烈に刻みつけた「ain’t afraid to die」もまた深い印象を残します。初期のアルバム、ほぼレギュラーチューニングということはあれど、『UROBOROS』や『DUM SPIRO SPERO』と同じぐらいの濃さを感じさせる場面も多数あり。
呼吸もできなくなるほどの痛みが伝わってくる「ザクロ」は、曲の中に入り込んで壮絶な表現をする京さんにただただ圧倒されるばかり。演奏を終え、静まりかえる中でメンバーがはけていくところなんかはこのMACABREツアーの醍醐味といえるもの。歌詩を頻繁に変えていたのもそうでしょう。
セットリストはMACABRE曲(関連含む)と「詩踏み」を除くと、1日目には「Chain repulsion」と「Sustain the untruth」、2日目には「鱗」や「濤声」を演奏。その中でも近くにいた女の子が「濤声」で涙ぐんでいたのが印象に残っていたり。そこから「ザクロ」への流れは情緒の振れ幅が大きく、聴き手の感情を強く揺さぶったと思います。
そして、揚羽の夢は醒め、修羅の国へ。ということで順番は前後するけど両日ともに「詩踏み」と「羅刹国」を締めくくりに選び、クソったれどもをひとつにするのでありました。
次はいよいよラストとなる5thアルバム「Withering to death.」をフィーチャしたツアー。僕はこのアルバムが1番聴き込んでいて思い入れもある作品なので楽しみにしています。でもディルさん達、そろそろ新曲を演って欲しいところですよ。
2017/07/21
‐‐‐setlist‐‐‐ ‐‐‐encore‐‐‐ |
2017/07/22
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