Baths、退廃的な美と涼やかなポップさ

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LA在住のトラック・メイカー、ウィル・ウィーゼンフェルドによるソロ・プロジェクト。Anticonからデビューを飾っている。本記事は1stアルバム。、2ndアルバムについて書いています。

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Cerulean(2010)

   1stアルバム。anticonからリリース。複雑なトラック・メイクが成されているけど、優しくて懐かしくて胸を打つ作品です。

 甘美と郷愁が混じり合うメロディにひねくれた多彩なビート、感傷が零れる歌・・・etc。それらの有機的な混合と緻密な構築性によって心地よい音色が鼓膜から心にすっと入りこんでいく。ドリーミーなエレクトロニカ~チルウェイヴまでを巡りながら、優美なサウンドを形成。

 ギターやピアノ、さらにはフィールド・レコーディングなどを取り入れながら、精妙に組み合わさっているのが印象的。なおかつそれは、アニコレやギャング・ギャング・ダンス的な資質までなどを感じさせる点から、現在のインディ・シーンとも歩幅を合わせます。

 儚い歌声と煌びやかな音の粒が降り注ぐ#1、グルーヴィーなサウンドにコミカルなタッチで音が加算される#3、リリカルなピアノから引き込まれる#4と序盤の流れに持っていかれる。子どもの声を多用に盛り込んだノスタルジックな#5も素晴らしいし、アブストラトながらファンタジックな色合いも表現された#12による締めくくりも良いですね。そんな涼やかで心地よい1stアルバム。

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Obsidian(2013)

 2ndアルバム。フライング・ロータスのマスタリングを務めた経験のあるDaddy Kevがマスタリングを担当。コンセプトは『apathy(無感情)』らしく、ジャケットまでもが一貫しているように陰鬱な作風を目指します。

 古代~中世ヨーロッパで蔓延したペスト(黒死病)を描いた絵に大きな影響を受けたとの事。対訳にある歌詞を読んでも重い内容であることが伺え、ダークな要素を多量に孕んでいます。しかし、その大らかな闇を超える様に『Cerulean』からの延長上にある叙情的で親しみやすいサウンドが鳴る。

 煌びやかなシンセとアブストラクトなビートは、彼らしい揺らぎやロマンティックな詩情をもたらしているし、前作以上に力点が置かれた歌も絶品。インディ・ロック勢に迫るだろう多彩なヴォーカル・ワークが、Bathsの入口にできるほどの魅力を持つ。

 センチメンタルなサウンドと共に甘美な夢を見る#3「Ironworks」を始めとした全10曲には、どこまでも豊かな情感を伴った、決して黒一色ではない夢見心地な世界がここに広がっている。作品を通して感じ取れる退廃的な美、Bathsらしいポップさが上手く生かされていています。

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