1998年より活動する日本のシューゲイザーバンド。海外メディアから”Japanese King Of Shoegazer”と評され、長らく日本のシューゲイザーの第一人者といった形で活動を続けている。現在までに5枚のフルアルバムをリリース。
本記事は『ukiyogunjou』について書いています。
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アルバム紹介
ukiyogunjou(2010)
4thフルアルバム。どこを切り取ってもシューゲイザーの香ばしい薫りが漂う作品。まるで脇目も振らずにそのジャンルに集中・特化しまくっている所に強い意志を感じさせる。
心地よく甘美なメロディ、穏やかで柔らかいヴォーカルが温もりを与え、全ての夢を乗せて洪水のように押し寄せる轟音ギターに身も心も包まれた時の昂揚感といったらたまらない。
王道中の王道のシューゲイザー・サウンド。その徹底追及の果ての結晶。アルペジオは瑞々しいし、ライドのような焦燥感の滲む荒々しい疾走感を伴い、轟音フィード・バックの存在感も抜群です。
マイブラやライドといった創初期のシューゲのプロトタイプをしっかりと踏襲している。しかしながら、それ以上に感じるのはポップでドリーミーな空間の編み方の巧さ。メロディは恐ろしいぐらいに甘くてびっくりするし、日本詩で儚く歌い上げている所もやけに耳に馴染む。
情感の豊かさやイマジネーションを広げるのはこのような繊細な美意識の突き詰めがあってこそであり、日本人らしい和の情緒を大切にしていることからも伺えます。
4つ打ちや電子音、ストリングスといった装飾で、曲調に幅を持たせていることも興味深い。日本のシューゲイザー界を長きにわたって引っ張ってきたことは伊達ではない作品であり、見事なまでの多幸感と夢見心地を味わえるシューゲイザーとして初心者にもオススメしたい好盤だ。
メインアーティスト:cruyff in the bedroom
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