Forever Losing Sleep、大人エモとしての機能性

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I Lost Myself Again(2014)

 2011年にニュージャージーで結成された4人組の1stフルアルバム。EMOのメッカ出身ということで、彼等もその伝統を受け継いだエモさがあります。しかし、今に流行の90’s EMOリバイバルの感触とはひと味違うでしょうか。もちろん、その要素も入ってて、後期Mineral感は感じるところではありますがね。

 全体のコーディングは、繊細美麗なポストロック。大半の曲は、ミドルテンポじわじわ系歌もので、哀愁の垂れ流しであります。ゆったりと刻むリズムの中を2本のギターが凛としたメロディを鳴らし、時に轟音へと発展してダイナミックに聴かせてくる。

 エモ特有の泣きのカタルシス、そしてポストロックの轟音のカタルシス、それらのいいとこどり。#1「Esprit D’ Escalie」~#2「Twitch」の流れは特にその傾向が強い。#7「Take」の終盤なんてポストメタル的な重さに接近していたりする。さらに#3「Trophied」は、サビのコーラスで暑苦しい時間帯も用意しています。

 柔らかな光が差しこむような楽曲の雰囲気に、ヴォーカルのソフトな歌声が甘く溶け込んでいる。もちろん、体中をエモ絞りして叫ぶ場面もあれど、しっかりとした歌心を強く感じるもの。Explosions In The Skyのような煌めきと飛翔のギター・サウンドに歌が加わって魅了する表題曲#5「I Lost Myself Again」は特に素晴らしい。続く#6「Harve De Grace」にしてもスケール大きく聴かせてくれます。玄人好み。

 全8曲約37分は大人エモとしての機能性に優れ、さらにポストロック好きの琴線に触れる。洗練された魅力を持つ堂々の1stアルバム。

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