2007/09/25 Pelican Japan Tour 2007 @ 名古屋池下CLUB UP SET

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pelicanjapan

 今年、『The Fire in Our Throats Will Beckon the Thaw』を聞いて以来、どっぷりとハマった耽美系轟音インストゥルメンタル・バンドのPelican。その作品から伝わる獰猛なまでの激しさと自然の歌声のような澄んだメロディに衝撃を受け、5月に発売された『City Of Echoes』でも美と重のインストに捩じ伏せられた。この眼で、この耳で確かめたいという想いが日に日に募り、ついに昨日9月25日に彼等のライブが現実となった。

 共演には日本はもとより世界でもその名を轟かせる国産激情ハードコアバンドのenvy、SUNN O)))で活躍するStephen O’Malleyと電子音楽家PITAの暗黒ドローンサウンドを持ち味とするサイドプロジェクトのKTLという2バンド。さらに名古屋ではNICE VIEWとURTHONAがサポートをつとめ、合計5バンドが魂をぶつけ合う共演となった。

 しかも今日は神の整理番号”1番”を授かり、18時開場の池下Club Up Setに間に合うべく必死こいて走って到着したが、信じられない紙が扉に・・・ 「18時開場 → 18時45分開場」 との不吉な紙が・・・。結局会場に入れたのは19時ちょっと前。(しかも整理番号関係無しに入場させるから、1番も関係ねえ状況)。最終的にライブが始まったのは開演時間から約45分遅れ。 そして前座のバンドの時間を削ると思ったら、削らない。その代償としてどうなったかは・・・最後に記述しておきます。19時15分に遅まきながら本日のショウは幕を開ける。

 時間が押しまくっていたので開場したら10分ほどで始まった1番手は、URTHONA。最初に出てきた人が外人とオッサンだったのでサウンドチェックでもするのかな、と思ったらURTHONAのメンバーで驚いた(汗)。あの外人メンバーとは(しかも日本語達者)。サウンドはソリッドなDon Caballeroといったところかな。3人編成でVo無しの完全インストバンド。2,3曲目は展開が心地よく突き刺さるギターフレーズと転調の繰り返しがなかなか気に入ったかも。ただこの後の楽曲でアイデア不足っつー感じを楽曲から受けた。最後の方に演奏した曲は先ほどと比べると単調な造りになっていた感じがして、もったいなかったなと。6曲ほど演奏して彼等は終了。続いて、NICE VIEWがトチ狂ったファストなハードコアをぶちまけ、一気にフロアの熱を高めてくれた。

Ktl 2 V (V +ボーナス・ディスク)

 
 3番手にようやくメインのひとつでもあるKTLの登場。既にスモークを炊きまくりの会場に、火災報知機の作動を心配しつつ、その音楽に耳を澄ませば気持ち悪い高音ノイズが延々と鳴り響く。そして、残響音のようなギターが頭をさらに破壊しにかかる。そして、断末魔の叫びで恐怖感を増幅させ(しかもマイクスタンドとマイクを客席に投げやがった)、暗黒ノイズミュージックは30分間鳴り止むことなく続いた。ぶっちゃけ、KTLのCDを買って聴いていった自分も?のライブであったのことは補足しておこう。個人的に演奏20分過ぎからめちゃくちゃ頭が痛くなった・・・のでそれも彼等の音楽の妙な魔力によって引き起こされたのかなあ?と思ったり。何を演奏したかは全くわからなかった・・・

envy Insomniac doze 君の靴と未来 - all the footprints you've ever left and the fear expecting ahead

 時間は既に22時ちょっとまえ、ようやくenvyの登場。スタートは「Chain Wandering Deeply」より。一瞬の静寂から解き放たれた轟音の嵐。会場を飲み込んでいくenvyの力は今日も健在。待ってたと言わんばかりに熱気を帯びる空間。「Awaken Eyes」でもその嵐は止まない。さらに畳み掛けるように圧倒されるハードコアナンバー「Left Hand」を演奏。これまでの長かった時間を少し忘れる事この上なし。新曲はまあまあ。アウトロが非常に長かった記憶が残っている。彼等の曲の中で一番好きな「Scene」では美しいメロディとドラマティックさに感動、ラストの「A Warm Room」はクライマックスの温かく包んでいくそのさまにやられた・・・

前回彼等を初めて見たConvergeとのクアトロでの公演の方が音がよかったというのはあるが、しかしながら今日もライブアクトとしてのその力に感動を覚えずにいられなかった。正直、言えばメインのPelicanよりも良かったかもしれない。

–setlist–
Chain Wandering Deeply(深く彷徨う連鎖)/ Awaken Eyes(覚醒する瞳) / Left Hand(左手) / 新曲 / Scene(風景) / A Warm Room(暖かい部屋)

Fire in Our Throats Will Beckon the Thaw City of Echoes Australasia

 そしていよいよ幕を幕けたメインアクトのPelican。既に時計は23時を過ぎていた。しかしながら多くの観客は帰っていない。そうか、みんなももう時間など気にせずに最後まで見る気なのだと納得。

 ライヴはニューアルバムの1曲目「Bliss in Concrete」より始まった。轟音ヘヴィネスサウンドが積乱雲のように立ち込めて空間を覆い、後半には衝撃的なスペクタクルサウンドが狂気的に轟いていく。続いたのは「City Of Echoes」。もはや演奏始まった瞬間から涙腺緩みっぱなし。優しく溶け込むような音、そして幽玄のメロディが多重度を増して、美しくも激しくも駆け抜けていく7分間に心酔してしまった。

 激しく疾走していく中にも叙情フレーズが際立つ「Lost In The Headlights」に胸はさらに高鳴り、地響きを巻き起こす音圧の高い「Dead Between The Walls」では勢いに合わせて頭振りまくり。どんよりとしたイントロから、メロディがワルツを踊るような音の戯れにうっとりする「Far From Fields」とここまで最新アルバムの曲を立て続けに披露。

 そしてようやく2ndからの披露となった「Sirius」では神秘的なメロディが凛とした輝きを放ち、「Aurora Borias」では眼下にその眩いばかりの美しさを放つ極光を映し出す静寂と美のメロディにただただ感動するばかり。本編最後は雄大なサウンドの波が変幻自在に押し寄せる約11分の「Red Ram Amber」。クライマックスでは躍動する音の波にカタルシスを覚えずにはいられなかった。この後、アンコールではインディーズ期の名曲「Mammoth」を披露。爆炎のように広がる轟音サウンドに終始包まれ、鳴り止まぬ音の中、ショウは大団円を迎えた・・・。

 うん、素晴らしい。楽しめたPelicanのライブだったが、3rdアルバムのレコ発ということもあるが、アンコールで2ndアルバムの「Last Day Of Winter」をやってくれなかったのは非常に残念。「Autumn Into Summer」や「March to The Sea」「Drought」なども見たかった。むしろ2ndアルバム全曲やってくれりゃあ、ライブ中ずっと泣いていたかもしれない(笑)しかしそれでも心身にPelicanの音を刻み込めたのでよかったかなとは思う。

–setlist–
Bliss in Concrete / City f Echoes / Lost In The Headlights / Dead Between The Walls / Far From Fields / Sirius / Aurora Borealis / Red Ram Amber / En.Mammoth

しかし、ライブが終わったのは日付変わっての0時5分。これは初めての経験でしたよ(苦笑)

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