【ライブ感想】2024/06/14 DIR EN GREY『TOUR24 PSYCHONNECT』 @ 愛知県芸術劇場大ホール

 25年前にリリースされた1stアルバム『GAUZE』を再現するツアー”TOUR24 PSYCHONNECT”へ。当時のツアータイトルを掲げ、2014年にも同様のツアーを行っていて今回は10年ぶり。2024年に入ってから1999年にリリースした5枚のシングルを全て再録していることも話題です。

 10年前のmode of GAUZEを2DAYS体感しているのもあり、その時と比べるとありがたみが薄れているのは事実。とはいえ懐かしさは感じます。そして前回感じた『GAUZE』はDIR EN GREYの最新のモードとは距離が遠すぎるなというのは変わりませんでした。新曲「The Devil In Me」と「予感」では京さんの入り込みようが全く違うし。

 その京さんといえば、昨日のライブ終わりにX(旧Twitter)を見ると機嫌が悪い、激おこというワードをよく見かけました。たしかに前半はマイクを曲終わるごとに地面に落としていたし、棒立ちの場面も多くて、本編&アンコール共に激速ではけた。他にもそう感じざるを得ない箇所があるにはあった。かつて京さんがラジオ出演した際にこう発言してますしね。ただ名古屋は毎回機嫌が悪いというのも見ましたけど、自分は2DAYSなら2日目に行ってるからそこまでは感じてませんね。

 「Schweinの椅子」に始まって原曲Verなのかよと驚いた「Unknown…Despair…a Lost」の初っ端から再録されたシングル群、久々のMASKと蜜と唾など。そりゃあ懐かしくなりますよ。25年前の中2、リアルタイムで聴いてたあの頃を自然と思い出します、そりゃあね。

 ハイライトといえるのは「mazohyst of decadence」~「Ranunculus」の流れ。おどろおどろしいドゥームメタル化したマゾヒで発するDIR特有の毒気と妖しさ。それをRanunculusで救済する。そして”生きろ”というメッセージを強く焼き付ける。どんな痛みに直面しようと”生きる”を強く刻み込む瞬間が、現在のDIRのライヴではとにかく重要だと感じています。

 前述した「The Devil In Me」が音源で聴いててもあまりしっくりきてなかったけど、ライブでようやくハマれそうです。「Sustain the untruth」と同じこの感じ。それが収穫。モヤっとしたものは残りますよ今日のライブは。VIP席ではないにせよ、a knot先行でわりと良い席でテンション上がってましたが、会場の音は良くないわ、右端だからスクリーンの右半分が見えないという要因も重なる(メンバーは全員見えるけど)。まあ、こう感じる日もありますよ。ライブなんですから。

—setlist—
SE. GAUZE -mode of adam-
01. Schweinの椅子
02. Unknown…Despair…a Lost(1998)
03. Cage(2024)
04. raison detre
05. ASH(2018)
06. The Devil In Me
07. 304号室、白死の桜
08. mazohyst of decadence(2022)
09. Ranunculus
10. ゆらめき(2024)
11. MASK
12. 蜜と唾(1999)
13. 蒼い月
14. 激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇

—Encore—
15. アクロの丘 (2024)
16. 予感 (2024)
17. 残 (2024)
18. Sustain the untruth
19. 詩踏み

※ 括弧書きの年数は原曲or再録年を指す

お読みいただきありがとうございました!
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