【アルバム紹介】40 Watt Sun『The Inside Room』

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アルバム紹介

The Inside Room(2011)

   元WarningのPatrick Walkerを中心としたドゥーム・プロジェクトの1stアルバム。

 地が揺らぎ、空気が震える激重リフと強靭なリズムを基調としたサウンド。それこそ本作がMetalbladeからリリースされているというのを忘れるほどの重厚さで構成されています。

 巨大なグルーヴはElectric Wizardにも通ずるものがあると思うほどだが、相反するように研ぎ澄まされた叙情感が全編に渡って発揮されており、ヘヴィロック界に留まらないポップなニュアンスを持ち合わせているのが特徴。

 10分超にも及ぶ#1~#2からして独特。オルタナ系の艶やかで渋い歌い回しやアコギの旋律、美麗なシンセ、穏やかなメロディが重い壁の中でたゆたう。歌と演奏の狙いすましたミスマッチ感がサイケな感触や酩酊感を高めている。

 重厚なサウンドで絶望の淵を見せているにも関わらず、これほどの穏やかさ、これほどの温かみ。このアプローチの仕方で思いだすのはJesuですね。

 世界一ヘヴィなポップミュージックを鳴らす彼にならったかのように、40 Watt Sunはドゥームの中に驚くほどの耽美と安らぎを獲得しています。

 終曲の#5「This Alone」はそのJesuに通ずる豊かなメロウさが通底し、恍惚の世界へと繋がっていく。曲によってはUKロック~ゴシック的な感触も含んでいるし、アピールポイントは多い。

 天国的な癒しをも持った耽美なドゥームは、PitchforkやPopMattersの年間ベスト・メタル編に選出されるのも納得である。

アーティスト:40 Watt Sun
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