Hexis、漆黒の地獄を見舞う

 デンマーク・コペンハーゲンから出現したブラッケンド・ハードコア・バンド。代名詞といえる黒い地獄を見舞うかの如く苛烈なサウンドで人々を震撼させており、2014年にリリースした1stアルバム『Alabam』はアンダーグラウンド・シーンで話題となった。2014年11月には待望の初来日ツアーを敢行

 本記事は初期2作品について書いています。

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Ⅺ(2012)

 7曲入り1st EP。”激音さえあればどんな所にでもたどり着けると決心している” と誰がそそのかしたかは知りませんが、Celesteに感化されたかのようにブラックメタルやハードコアを煮込みに煮込んで、凶悪極まりない音を放出し続けます。どす黒い音塊で世界が軋む#1「Evinco」が挨拶代わりとはいえない一撃を見舞う。苛烈に攻め立てる#2「Aspernatio」や1分にも満たない#3「Procella」で休みなく体にダメージを刻んできます。

 重さと切れ味を備えたリフが縦横無尽に轟き、ドラムはやたらとスピード感を煽り、ヴォーカルは獣のように叫んで捲し立てるのが特徴で、前述したようにCelesteといえばそうだが(実際に彼等は影響を受けていると公言)、デビュー作にしていきなり彼等と肩を並べようとする作品を生み出しています。

 さらにスラッ地獄へ突き落とされる6分半#4「Crux」も完備。”美徳なんてオレたちには似合わない”と言わんばかりに野獣の如きアグレッションで締めくくる#7「Fatum」まで、全7曲約21分には黒い衝動が詰まりすぎ。デンマークが産んだ世界最強FWよりもこのバンドは遥かに怖いし、破壊力を持ってます。

Abalam(2014)

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 1stフルアルバム。お馴染みのHalo Of Fliesからのリリース。2012年に発表したEP『XI』で十二分に危険だったが、本作は衰えるどころかさらに磨きをかけて聴き手を殺りに来ています。代名詞といえる黒い地獄を見舞うかの如く苛烈なサウンドは、フランスのCeleste辺りに通ずる危ない時間を提供。

 高速のドラミングで突っ走り、陰惨なリフが切り刻み、怨念が込められすぎた絶叫が心にも体にも重く圧し掛かってきます。ブラックメタル+ハードコアという様式は、最近のSouthern Lord系列に連なる激烈音。ですが、全ての人間に”NO”を突きつけるかのような増幅し過ぎた負の感情と暗黒度は、ちょっと尋常じゃない。#2「Tenebris」~#5「Sequax」までの連撃に唖然茫然としてしまう。禍々しく殺伐としたインスト#6「Supplex」~#7「Abalam」にしても、決して安息になど逃げない。

 メロディという言葉を完全に捨て去っているので、安らぎの時間など一切無ありません。この世に終わりを告げる拷問スラッジ#13「Inferis」もスラッジメタルをメインでやってるバンドが尻込みするぐらいに強烈。そんな全13曲約35分は、黒く残忍な世界を教えてくれる。危険極まりない一枚。

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