Red ‐‐Review‐‐

USナッシュヴィル出身のクリスチャン・メロディック・ヘヴィロック・バンド4人組。2006年に発表したデビューアルバム「End of Silence」が全米で40万枚を越えるセールスを記録し、グラミー賞を獲得するなど、早くも人気を博している。


Innocence & Instinct

Innocence & Instinct(2009)

 2006年に発売したデビューアルバム「End of Silence」が全米で40万枚を越えるセールスを記録したというRedの2年半ぶりとなる2ndアルバム。そのサウンドは”リンキンパーク meets エヴァネッセンス”とも一部で評されて人気を博しているようだが、どちらかといえばStaind辺りに近いヘヴィロックという印象だ。重く這いずり回るヘヴィなギターリフとずっしりとしたリズムを根幹としつつも、それと相反する艶やかでエモーショナルな歌声と湿っぽい哀愁を漂わせるメロディが有機的に重なり合っている。胸の芯から震わせるほどの哀愁たっぷりのこのサウンドが彼等の特徴といえるだろう。さながらエモーショナル・ヘヴィロックとでも形容できるだろうか。音全体はタイトに引き締まっていて重いのだが、叙情性を際立たせているために甘美で切ない印象だ。

 その要因となっているのが美しくもアグレッシヴなストリングスとピアノの儚げな旋律である。それがより楽曲のスケール感と濃密なドラマ性を引き立てており、ダイナミックなうねりと共に強く涙腺を刺激してくる。加えて、イカツイ強面なのに多彩な表現力で楽曲の奥ゆかしさと焦燥感を掻き立てるヴォーカルの存在感も凄い。白眉と思える#2「Fight Inside」、#3「Death of Me」でみせる激情的ながらも繊細に胸に響くその歌声はヤバイぐらいに心貫かれるし、DURAN DURANのカヴァーだという#9「Ordinally World」のキメ細やかな叙情性も身に沁みる。14曲の収録はやや詰めこみ過ぎな気がするが、優美なメランコリーと無骨な味わいに惹かれる作品に仕上がっていると思う。

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