【ライブ感想】2015/10/18 SIAM SHADE 20th Anniversary year 2015-2016「The Abiding Belief」 @ さいたまスーパーアリーナ

 この日ばかりは童心に帰ります。1/3の純情なかっこいいおじさんたちが勢揃いするこの日ばかりは。偉大な先輩に頼まれちゃフライング復活するしかないLUNATIC FEST DAY1での復活劇は、それはそれは感動ものでありました。ですが、ファンとしてはワンマンでもっと濃ゆいSIAM SHADEを見たいわけですよ。復活するたびに見に行ってる人間としてはこうして定期的に復活して頂き、SIAM SHADE成分を補充しないとダメなんですわ。

 サンスポによると会場には約15,000に及ぶ人が押し寄せたそうな。2011年の復活以降は、さいたまスーパーアリーナで2年ごとに復活している形。解散してから解散前の最大キャパシティの会場を上回る規模でライブし続けている事実に毎度ながら驚かされます。それに男子トイレに行列ができるくらいに男ファンが多いのも見慣れた光景。

 さいたまスーパーアリーナ内部に入ると、恒例のお花。今宵はLUNA SEAやAcid Black Cherryなど。DAMIJAWって何でかと思ったら、KAZUMA氏がサポートで入ってるのか。し、知らなかった・・・。

 定刻を少し過ぎた辺りで会場アナウンスが入り、その後にモトリー・クルー「Dr.Feelgood」~ビースティ・ボーイズ「Fight For Your Right」が大音量で流れ、会場がヒートアップ。ここからいつものSEには行くず、久しぶりの「JUMPING JUNKIE」にふんぞり返る。過去の再結成(07、11、13年)の際にこれまで一度も演奏されてこなかった曲がついにキターーーッ!と思い、拳があがりますよ。

 それに4年ぶりに演奏の「Can’t Forget You」の一体感もファンにとっては涙モノ。いきなり飛び道具使い過ぎじゃないかと(笑)。

 ”解散しているのに20週年やらせてもらってますけど、活動してたのは7年ちょっとで・・・。それでも、これだけたくさんの人が集まるってのは爪あと残しちゃったのかな(笑)。じゃあまた確信させちゃおっかな、かっこよさを“とハイテンションでしゃべる栄喜氏。でも、それを事実として認めさせるように歌・演奏で魅了する、40超えてなおスーパーなおじさん達。すげえ。

 それにしても本公演の選曲のありがたさ。”あまりやってない曲をやります“と途中で宣言したことは確かですが、定番曲といえば6、7曲ぐらいでしょうか。「LOVESICK ~You Don’t Know~」やってないし、「PRIDE」~「PRAYER」やってないし、何より95年10月21日リリースのデビュー曲「RAIN」すらやってない。

 こういう言い方は失礼かもしれないが、20週年記念にふさわしくないセトリで臨んでいる。でも、それが逆にすごいファンサービスになっています。

 有害な愛をこの胸に注ぎ込まれる「PASSION」に、あふれる狂気を乗せて深い闇を走る「Bloody Train」、センゴクニヲタテナオシタヒトラハの「1999」と歌詞に注目ししたいのとレアな曲満載で嬉しい。インディーズ期からは「時の川の中で」が披露され、初期からツイン・ヴォーカルを推していこうという姿勢を提示。サウンドのカッコよさも一級品です。

 通すと『SIAM SHADEⅡ』や『SIAM SHADEⅥ』が多めでしたかね。2013年も『Ⅱ』の曲は多かったですが、その時とはまた別の曲で攻めてくれましたし。わたしは『Ⅵ』が一番好きなので、彼等の曲の中で最もヘヴィな部類に入る「SEXUAL SNIPER」はシビれましたし、そこからの「Fly High」で一気に開放感が広がる流れは良かったです。

 大きな目玉が再結成後初となった「せつなさよりも遠くへ」。どれだけ待ち望まれてたかは、演奏された瞬間にこの日一番の大歓声が巻き起こったことで証明。超超超歓喜です。ただ、イントロでのDAITA先生のタッピングがもちろんの目玉シーンであるはずですが、カメラマンがなぜか手元を映さずにピックを口に加えた先生の姿をスクリーンにアップで映すという暴挙で、会場にいた数多のギタリストの夢を壊す・・・。

 いや、いいんだよ。演奏してくれたから良かったんだよ。オレたちはせつなさよりも遠くへ行けたんだよ・・・。その後に本編は『D.Z.I』と火柱が次々と上がった『GET A LIFE』で締め。

 アンコールは登場していきなりの爆弾発言 “来年、スタンディングで久しぶりの全国ツアーやります!”をしたはいいんだけど、盛り上がりに欠けたため同じくだりを3回やってナントカ形を整える(笑)。栄喜を中心にこのビッグニュースを必死に盛り上げていたのに、状況を気にせずすました顔でチューニングしていたDAITA先生さすがっす。

 その後は復活後唯一の楽曲「Still We Go」に続き、LUNATIC FESTでまざまざと曲の威力を思い知ったバンドの代名詞「1/3の純情な感情」で大合唱。切ない距離を感じるどころか、バンドと6人目のメンバーの一体感が最高でありました。

 『Ⅵ』の曲多いからここでついに再結成後初の「Fine Weather Day」くるかーと思ったら、淳士ニキのお馴染みのドラムパターンで「え、これで終わり?」と疑問を持ったのも束の間、やっぱりラストの「Don’t Tell Lies」に入っていく。でも演奏されたら盛り上がる他ないわけで、凍えそうな夜を焦がすどころか、この熱い想いいつまででも抱きしめたくなるぐらいに熱い最後でありました。

 ドンテルが終わり、締め役のDAITA先生から”2年ぶりにステージ帰って来れて、メンバーはテンションがすごいアがってます“というお言葉が。いやでも、ルナフェスあったじゃんと心の中でツッコんでしまいましたが。最後に恒例の「1,2,3,蛇ー!」で大団円。20週年第一弾はこうして幕を閉じました。

 終演後には恒例の「Dear…」が流れ、みんなで手拍子や歌ったりしながら別れを惜しむ。そんな中でスクリーンには、いつの間にか来年の全国ツアーの日程が映しだされ、狂喜して人々は満足げに帰路へとつくのでありました。

—setlist—
01. JUMPING JUNKIE
02. CAN’T FORGET YOU
03. PASSION
04. Bloody Train
05. 時の川の中で
06. 1999
07. IMITATION LOVE
08. 夢の中へ
09. 大きな木の下で
10. Triptych ~ Drum Solo ~ Tryptych
11. SEXUAL SNIPER
12. Fly high
13. BLACK
14. Dreams
15. せつなさよりも遠くへ
16. D.Z.I.
17. GET A LIFE

—Encore—
18. Still We Go
19. 1/3の純情な感情
20. Don’t Tell Lies

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