後の流れを作った90’s EMO名盤 Texas Is The Reason『Do You Know Who You Are? 』

 元Shelter、108のメンバーを中心に結成された90’sエモ/ポスト・ハードコアバンド。1996年に発表したこの1stアルバムにしてラストアルバム『Do You Know Who You Are?』は、今でも後世に語り継がれる名盤として君臨しています。プロデュースは、この界隈ではお馴染みのJ.Robbins先生(ex-Jawbox)。

 前身ではハードコアをやっていたそうですが、その影響下にある引き締まったグルーヴ、激しいギター・リフが飛び交う中で、清涼感すら感じる美メロと歌が胸を強く強く締め付けます。これぞ ”EMO” といわんばかりに。パンク/ハードコアのいい意味での荒々しさやソリッドなリフを持ち、その上で力強くエモーショナルな歌声が魂を吹き込みます。洗練された叙情性も引き立っていて、軽快にドライヴする昂揚感溢れるパートから、ミドルテンポで繊細に聴かせる場面まで抜かりなし。激と美が見事に共立しています。

 あまりにも美しいインスト・ナンバー#6「Do You Know Who You Are?」からの重厚&メランコリックなサウンドで畳み掛ける#7「Back And To The Left」は涙腺が緩む名曲。冒頭の繊細なアルペジオを始めとしてよりメロディを強化した#8「The Day’s Refrain」もまた素晴らしく、ラスト・トラック#9の秀逸なクライマックスもとても印象的です。

 ハードコアを経由したからこその美しさやメロディを獲得できたのかもしれないと感じたり。全9曲約36分、心の内側を揺さぶってやまない音色が詰まっています。その後のポストハードコア~エモの流れを作ったとまで言われる名作。唯一のフルアルバムである本作を残し、翌年に解散の道を辿りました。

 短い活動期間ながらその功績は大きい。しかし驚くことに2012年に再結成。引き続き2013年にもライヴを行った。2013年2月中旬に未発表2曲を含む7曲が追加された全16曲入りで本作は再発されます。これを機にぜひ聴いてみて欲しいものです。

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