Pitchfork ‐‐Review‐‐

後にDrive Like JehuやRocket From the Cryptに派生していくサンディエゴの伝説的ポスト・ハードコア・バンドのひとつ。1986-1990年と短命ながら、『Eucalyptus』という名作を残した。


Eucalyptus / Saturn Outhouse

Eucalyptus(1990)

 後にDrive Like JehuやRocket From The Cryptに派生していくサンディエゴの伝説的ポスト・ハードコア・バンドのひとつ。彼等の残した唯一のフルアルバムである。一応、国内盤も発売していた(もちろん廃盤)。後のDrive Like Jehuの方が人気は高いと思うが、短命ながらFUGAZIと共に崇められたこのPitchforkも聴き逃せない存在だろう。

 カミソリの様に鋭利なギターと変則的な展開、ちょいとヘロヘロな歌と感情をダイレクトに発露する絶叫がサウンドの根底にある。その象徴ともいえる不穏なベースの低音からドライヴインしていく#1「Burn Pigs Burn」が告げる幕開けは、かなりのインパクト。ビリビリとした緊張感の中でFugaziに肩を並べる破壊力を有している。さらに、ミドルテンポの中で彼等なりに丁寧に歌と演奏を紡ぐ#2「Placebo」では哀愁を漂わせ、爆裂ギターの応酬と絶叫が印象的な#4「New Kid」では凄まじい興奮を煽ってくる。なかにはグッと抑揚を抑えて美しいアルペジオを響かせ、途中でダークな音色に変質していく#7「Flatland Farming」という変化球も完備。ポスト・ハードコアという形式に沿った音作りの中で、さらにオルタナやグランジからの影響なんかも伺える本作は、サンディエゴの新しい基点になったのも頷ける傑作である。最後にとっておきを見舞う#8「Drop Dead」のギターのかっこよさは鳥肌もの。

 再発盤には、87年にリリースされた7inchの3曲が追加収録されているのも嬉しい。こちらではピアノやバグパイプを効果的に使用しているのが印象的だ。

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