2008/07/12 LITE “Phantasia” Release Tour @ 名古屋CLUB ROCK’N’ROLL

 いつの間にか凄い惚れ込んでしまったLITE。5月に発売された”Phantasia”も前作同様に気に入り、今もヘヴィローテーションしている1枚。そんなファンタジアの世界に魅せられるべくこの日、足を運んだ。彼等のライブを見ることはこどもの日のハードコア祭ともいえるOFF MINORの来日公演に続いて2度目。このときも良かったけど、時間が短かったこともあって物足りなさを感じてしまったので、今回のツアーを非常に楽しみにしていた。共演には確かな人気を獲得しているlostageとLITEがヨーロッパツアーで周っているときに知り合ったというアイルランドのAdebisi Shankの2組。注目を集めた組み合わせだったからだろうか、小さいハコだったということもあって非常に人口密度の多いライブで熱かった!

アドビシ・シャンク This is the album of a band called Adebisi Shank

 アイルランドからやってきた3人組。LITEが海外ツアー(ヨーロッパ)のときに知り合って今回ご縁があってつれてきたとか。ギター、ベース、ドラムというシンプルな編成だったが、音を聴いてみてびっくり!? 強烈な音塊を叩きつける音響マスロック。65daysofstaticとDon Caballeroを組み合わせたような感じかな、鋭角に切り込むギターとストイックなリズム隊の乱舞が凄い気持ちよく、その上に耳を劈くような電子音が組み合わさっている。そして、目まぐるしい展開と喧騒が終始楽曲を支配し、耳がやられっぱなし。でもそれが非常にかっこよくて、1バンド目からこんなバンドが見れたのが幸運に思えた。会場の反応もすこぶる良くて、無名なバンドとは思えないほどの反応の良さを観客が見せた。物販ではまだ日本では未発売という4曲入り1000円のEPが売っていたのだが、書きながら買わなかったことを後悔している俺です・・・。

   
脳にはビート 眠りには愛を DRAMA PLAY WITH ISOLATION

 続いては2番手のlostage。ツインギターが柔らかくも激しくて、ベースは重厚な響きで畳み掛ける。深みをもたらすような湿り気のあるサウンドで、グランジ系統かと思いきやささくれだった音色が攻めてくることもあり。メロディアスに聴かせる曲もあり。そして、感情一杯に表現する五味さんのヴォーカルがまた熱い。この初めて、ロストエイジを見たんだけど、非常にかっこよかった。演奏自体も安定していてこちらとしても見ていて安心できたしね。45分のステージをばっちりと決めてくれた良かったです。

   

Phantasia Filmlets

 オープニング「Ef」が始まると一気に場内の雰囲気に緊張が走る。ギターとベースのユニゾンから始まり鋭利な音の刃が空間を切り裂いていく。4人の強き意志の乗った音塊が五感に強烈に刻み込まれていき、肉体的にも精神的にも昂揚感を伴う。「Contra」「Infinite Mirror」とハードコアばりの重厚な音を炸裂させ、猛烈な熱波を生み出していく。止まない喧騒、それはこの空間がいかに熱いかを物語っていた。少し4人の音のバランスの悪さも気になったが、出足から前回よりもバンド自体がさらに凄みを増してて驚かされた。

 静けさの漂う穏やかな序盤から猛烈なグルーヴを叩きつける「Shinkai」、叙情的なフレーズからドラマティックな盛り上がりをみせる「Solitude」、複雑/変態リズムの応酬が凄まじい怒涛の奇天烈・小インスト「Tomorrow」の3連発はポストロック好きにアピールできる流れ。この辺で早いけども私は興奮が止まらなくなっていた。やはりCD以上の凄まじさがここには存在し、ライブならではの臨場感と半端ない迫力を強く感じることができる。それを巧みに表現できるバンド・アンサンブルはLITEの強みといえるだろう。目の前に広がる光景はとにかく凄まじい。

 続いて「Ghost Dance」でさらにボルテージを上げたかと思うと、ようやく1st「filmlets」からの「Human Gift」が披露される。鋭利なツインリードが切り込んできたかと思うと、ストイックな佇まいから生まれるエモーショナルが強く心に焼きつく。特にB.井澤の本能剥き出しの大きな咆哮はマイクを通さずともこちらの耳に伝わってくるのでとても印象的であった。そして、4人の一糸乱れぬ統率からめくるめく不思議なカオスワールドが広がる「Phantasia」は言葉を失うぐらい強烈。目まぐるしい転調にただただ唖然とするばかりである。

 本編ラストの「Fade」ではそれまでの喧騒が嘘のように、繊細なタッチと芳醇なメロディが鮮やかな世界を彩っていく。LITEの新たな一面を見せるこの楽曲はスケールの大きさも感じさせ、情感溢れるクライマックスは味わい深いものだった。アンコールでは代表曲「Contemporary Disease」を熱演!4人の演奏が火花を散らし燃え上がる炎のように熱を帯びていき、完結を告げる激情のカタルシスは何ともいえない快感をもたらす。会場はその波に飲み込まれており、本日で一番熱い時間だった。

‐‐‐setlist‐‐‐
1. Ef
2. Contra
3. Infinite Mirror
4. Shinkai
5. Solitude
6. Tomorrow
7. Ghost Dance
8. human gift
9. Phantasia
10. Fade

‐‐‐encore‐‐‐
11.Contemporary Disease
    

 前日は金沢でライブしてすぐに名古屋へ移動。終わったら翌日は岡山、翌々日は福岡とかなりハードな日程だから曲が少なかったのかもしれないけど、1時間ほどの演奏でも十分に自分たちの今を刻んでくれたライブだったと思う。前回よりもさらに深いところまで引き込まれてしまった今回。LITEが生み出した”ファンタジア”という夢幻の世界を自分自身に生で焼き付けることができたのはとても感動的だった。このライブの目撃者になれたことを素直に喜んで、この文章を締めくくりたい。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGrumble Monsterをフォローしよう!